小笠原と森脇の間でトラブル勃発、食い違う両者の主張
浦和レッズのDF森脇良太が、4日の鹿島アントラーズ戦で暴言を吐いた件について、浦和の広報部は「本人が話した以上のことは何も確認できなかった」としている。
問題になったシーンは後半33分だった。浦和のDF槙野智章が自陣コーナー付近でボールをキープした鹿島MF土居聖真と競り合い、そこにFW興梠慎三がサポートに入る。主審が笛を吹き浦和ボールとなったが、判定後に興梠が土居を突き飛ばしたことに鹿島側が猛抗議し、両チームがもみ合いになった。最終的に興梠にイエローカードが提示されて事態は収まるが、その輪の中に小笠原満男、森脇、レオ・シルバもいた。
そこで、小笠原と森脇の間でトラブルが起こった。言い争うような状態になったところを、森脇はチームメートのDF那須大亮に引き離されるようにして輪から外されている。その際、森脇が「口が臭い」と暴言を吐いたが、小笠原と森脇の間でそのターゲットが誰であったのかの主張が食い違っていた。森脇は小笠原に対するものとし、小笠原はL・シルバをターゲットにした「差別につながりかねない発言」と主張していた。
一夜明け、浦和はチームの練習場でトレーニングを行ったが、浦和の広報部は見解を次のように話している。
「Jの対応を待って、クラブとして対応」
「クラブとしても、昨日は本人としか話をできていなかったが、今日はピッチの中で近くにいた数人に事実を確認した。だが、本人が話した以上のことは何も確認できなかった。それが今の時点で分かっている全て。鹿島さんもマッチコミッショナーに報告をしているので、今後はJリーグからどのような対応をしていくかを待って、クラブとしても対応していきたい」
また、浦和側からのマッチコミッショナーへの報告は「通常の試合と同様にしている」とした。
森脇は神妙な面持ちで「昨日に話した言葉に嘘はない」としたうえで、「僕が発した言葉で多くの人に迷惑をかけてしまった。レッズに関わるスポンサー、スタッフ、チームメート、サポーターの皆さんにも迷惑をかけて心配をさせてしまった。大いに反省して、レッズに関わる人にも謝罪したい」と心境を語っている。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
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