クライマックスを迎えている2017シーズンのJ1。
先週末行われた第33節では浦和レッズ対川崎フロンターレ戦がAFCチャンピオンズリーグ決勝のため延期となっていたため、鹿島アントラーズに自力で優勝を決めるチャンスがあった。
柏レイソルをホームに迎えた鹿島であったが、GK中村航輔が守るゴールを陥れることができず試合は0-0のまま終了に。ホームで連覇を決めるという最高の舞台が整っていながら、その行方は最終節に持ち越しとなった。
そんなこの一戦は、鹿島にとってホーム最終戦となった。
試合後、キャプテンの昌子源がサポーターに挨拶を行ったのだが、その言葉は非常に重みがあるものだった。
昌子 源(鹿島アントラーズ)今日の試合を誰も満足していません。
ですが、まだ僕らには優勝できるチャンスがあります。
もちろんここにいる全員がホームで決めたかった、そういう思いがあったと思いますが、次のアウェイ必ず勝ちます」 昌子 源(鹿島アントラーズ)
「俺が守ってやるとか、俺が決めてやるとかそういうことではなくて、チームが勝てばいい、このファミリーが勝てばいい。
そういう思いで次の磐田戦、必ず勝ちます。
こうやって言うのは簡単ですが、次の試合、ここにいる全員でピッチでその姿勢を見せます。
ラスト1試合、必ず勝って優勝しましょう。ありがとうございました」
「まずサポーターの皆さん、スポンサーの皆さん、鹿島アントラーズに関わる全ての皆さんに感謝したいと思います。1年間ありがとうございました。
今シーズンのサポートに対して感謝のメッセージを伝えた後、昌子は次節で優勝を決めると約束。
その言葉は非常に力強く、「俺が守ってやるとか、俺が決めてやるとかそういうことではなくて、チームが勝てばいい、このファミリーが勝てばいい」といったあたりは思わず語気が強まっていた。
シーズン途中からキャプテンマークを巻くことになった昌子。
この人選は小笠原満男や曽ヶ端準らベテラン選手の後押しもあったというが、就任から数ヶ月であるにもかかわらずこれだけ立派に話せるのは流石だ。
目の前で優勝を見られると思っていたサポーターの中には、この日の結果に満足していない人も少なくなかったはず。
それでも、クラブの新たなリーダーである昌子にこれだけ強い言葉をかけられると、そんな気持ちなど吹き飛んでしまったのではないだろうか。
続けて挨拶した大岩剛監督も、「今、気持ちの全てを選手会長の昌子が言ってくれました」と話している。
ベテランが若手を引っ張り、その姿を見た若手が成長していく。鹿島が「常勝軍団」と呼ばれる背景には、そうした好循環があるに違いない。
なんという力強さ…優勝逃した鹿島、DF昌子のスピーチがカッコ良すぎる