日刊鹿島アントラーズニュース

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2019年4月7日日曜日

◆【鹿島】誰が出ても鹿島は鹿島!主力不在も伝統の勝負強さで“首位討ち”背景を「読み解く」(報知)






ウィニング・ストーリー 一流サッカー選手・指導者の自己実現術 [ 岩政大樹+スカ...


◆明治安田生命J1リーグ第6節 鹿島2―1名古屋(5日・カシマ)

 鹿島はMFレオシルバ(33)の“5人抜き”ゴールによる決勝点で首位・名古屋を2―1で下した。内容では圧倒されながらも、相手の急所をつく鹿島らしい勝利で勝ち点3を獲得。鹿島の強さを象徴する「誰が出ても鹿島は鹿島」という言葉をキーワードに、けが人が相次ぐ中でつかんだ“首位討ち”の背景を岡島智哉記者が「読み解く」。

*  *  *

 内容では完敗だった。首位に立つ名古屋の強さは本物だった。前半は目も当てられなかった。攻め手を見いだせず、防戦一方。右サイドは決壊状態で、攻撃は単発。後半2分、ついに失点を喫した。精神的支柱でもあるGK権のミスという最悪の展開だった。

■最悪の展開から

 失点直後、ここからの43分間が今季を占うポイントに思えた。内容で圧倒されてもひたすら粘り、相手の急所をついて最後は勝利をつかむ―。昨季までの主力が流出しても、主将の内田らけが人が相次いでも、首位相手に鹿島伝統の勝負強さを発揮できるのかどうか。

■「何も覚えていないんだ」

 結果、勝ち点3は鹿島に転がり込んだ。守備意識が強まりDFラインが下がった名古屋の隙を突いた。後半27分に土居のゴールで同点に追いつくと、同36分にはレオシルバが相手DF5人を次々と抜き去る圧巻のゴール。「何も覚えていないんだ。信じられない気持ち」と殊勲のヒーローは振り返った。

■最初に発したのは名波浩氏

 現役時代の名波浩・現磐田監督(46)が最初に発したと言われる「誰が出ても、鹿島は鹿島」という言葉。鹿島には勝利の哲学があり、どの選手にも共有されているという意味だ。今でも鹿島の強さを警戒する言葉として相手選手が発し、鹿島の選手は自分たちに言い聞かせるように口にする。大迫勇也、柴崎岳、植田直通、昌子源…。次々と代表選手が海外へ移籍しても、必ず次なる鹿島の伝統の担い手が現れてきた。

■1年前先発は2人だけ

 FW金崎夢生(現鳥栖)2発で快勝した1年前の名古屋との対戦時(18年4月14日)から、鹿島の先発は9人が入れ替わった。さらに言えば昨季のACL決勝第2戦・ペルセポリス戦(11月6日)の先発も4人だけ。それでも「鹿島は鹿島」だった。犬飼は昌子のように声を出し、町田は植田のように1トップを潰した。安西は西大伍(現神戸)や内田のように展開を読んだ。永木やレオシルバ、三竿は昨季限りで現役を引退した小笠原満男氏のように球際で体を張り続けた。

■小笠原「優勝を信じています」

 試合前、小笠原氏の「アントラーズ功労賞」授賞式がピッチで行われた。小笠原氏はサポーターへ言い放った。「優勝してくれると信じています!」。町田は「強い鹿島を満男さんに見せないと」と改めて誓った。V奪還を目指す上で、大きな意味を持つ勝ち点3だった。(岡島 智哉)




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