日刊鹿島アントラーズニュース

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2020年2月27日木曜日

◆鹿島アントラーズ「Jリーグ開幕戦でわかった」2020チーム展望(日刊大衆)






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鹿島アントラーズ 2020年チーム展望


<戦力評価> B
<今季の目標> ACL出場権獲得圏内
<補強分析> A
<戦術> D
<フロント力> A


 Jリーグ屈指の名門にとって、予想外の船出となったに違いない。J1開幕戦ではサンフレッチェ広島に0-3で屈し、たかが1試合を終えただけとはいえ、クラブ史上初の最下位でのリーグ戦スタートとなった。

 内容的に苦しくとも決してあきらめず、一瞬の隙を突いて勝つ。本来は鹿島の持ち味であるそうした試合運びを相手に許して、広島との開幕戦を落とした。しかも、喫した3失点のうち2つは、自陣で不用意にボールを奪われたことが原因となった。鹿島らしくないゲームだったと言っていい。

 確かに、今季の鹿島はこれまでとは違う雰囲気をたたえている。ザーゴ新監督の下、ボール保持率を高めてゴールににじり寄る。守備の場面ではリスクを負っても果敢にプレッシャーをかけて、ボールを奪いにいく。そうした姿勢は、広島戦でも見えていた。

 もう一つ、そして決定的に違うのが、「結果」が伴わなっていない点だ。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のプレーオフ、名古屋グランパスとのルヴァンカップ第1節、そしてリーグ開幕戦と、今季に入ってから公式戦を3試合連続で落としている。つまり今季未勝利であるだけではなく、その3試合でいまだゴールも生まれていないことは、かなりの衝撃だ。

 確かに今年元日の天皇杯決勝を終えてからACLプレーオフに向けて準備期間が短く、十分な休養を取れたとは言えないかもしれない。とはいえ、ここまで結果が伴わないのは、この名門クラブにとって極めて異例なことだ。


チーム編成は充実しているが…


 2年前のACL優勝に貢献し、昨季にリーグ戦33試合に出場して12ゴールを挙げたセルジーニョが1月下旬に突然、中国の長春亜泰へと移っていった。この移籍は驚きであり、痛手でもあったが、昨季のほとんどの主力が残っている。選手の年齢層もバランスが取れており、名フロントとして知られる鈴木満常務強化部長が舵をとるチーム編成は、リーグでも屈指の充実したものとなっている。


 新戦力にも、東京五輪に臨む日本代表でも主力となることが期待される杉岡大暉(←湘南ベルマーレ)といった有望株が多い。その杉岡を迎えたサイドバックは昨季にケガ人続出で泣かされたポジションだったが、永戸勝也(←ベガルタ仙台)、広瀬陸斗(←横浜F・マリノス)も加えた今季は、むしろ充実の陣容となった。

 J1で実績を重ねて脂の乗る時期に入りつつ、さらなる飛躍を求める和泉竜司(←名古屋グランパス)、奈良竜樹(←川崎フロンターレ)といった即戦力も加入。一方で、その世代では最高クラスのストライカーと評価の高い染野唯月(←尚志高校)ら、今後の成長が楽しみな高卒新人が3人も鹿島の門を叩いている。ブラジル人も2人加わったが、今もジーコがテクニカルディレクターを務めるクラブは、外国人選手で「はずれ」を引いたことがほとんどない。

 戦力は充実。そうなれば、あとは戦力を料理する監督の手腕が大いに問われることとなる。

 名古屋とのルヴァン杯第1節、1週間後のリーグ開幕戦と、先発メンバーは同じ顔触れだった。つまり、この2試合とも、ザーゴ監督が考えるところの現時点でのベストメンバーだということだろう。先入観のない指揮官は、5人の新戦力を先発のピッチに送り出した。

 広島戦の開始早々に、ゴールポストを2度叩いたシーンがあった。そこで先制していれば流れはどうなったかわからないが、「たら・れば」を語る甘さは鹿島にはない。鈴木常務強化部長が話すように、かつて「陸の孤島」と呼ばれた地で、負けたらすべてを失うとの危機感と覚悟を持って戦ってきたからこそ、鹿島は日本屈指の名門であり続けてきたのだ。

 果たして、今は産みの苦しみの時期なのか。シーズン終了時には、やはり鹿島が笑うのか。長い歴史でシーズン途中の監督解任は4度しかないクラブの行方に注目が集まる。




◆鹿島アントラーズ「Jリーグ開幕戦でわかった」2020チーム展望(日刊大衆)





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