政府の水際対策でヴァイラー監督の来日いまだ目処立たず。それでも「すごく充実したキャンプになっています」。
J1リーグ鹿島アントラーズのDF安西幸輝が2月2日、オンラインによる取材に応じて、これまでの宮崎キャンプでの手応え、そして新シーズンへの意気込みを語った。
日本政府による感染症の水際対策で外国人の新規入国が認められない措置が続くなか(まず2月下旬まで続くとされる)、Jリーグは日本サッカー協会とともに折衝すると言っていたが、レネ・ヴァイラー監督をはじめ新指揮官・選手の来日予定は一向に決まらずにいる。
そうしたなか、鹿島は今季就任した岩政大樹コーチを中心に、ヴァイラー監督はリモートで状況を把握しながら現場と意見交換して、チーム作りを進めている。
新体制のビジョンがまずチーム内で共有されている。安西も自らのスタイルをより生かせると好感触を掴む。
「新しい監督がまだ来れないなか、(岩政)大樹さんを中心に本当に昨年とは全く違ったスタイルをいちからやっています。みんなすごく前向きにトライしています。チームとしてやりたいことがまとまってきて、すごく充実したキャンプになっています」
昨季途中にポルトガル1部のポルティモネンセSCから復帰し、内田篤人のつけた背番号「2」を継承。新体制のスタートから臨む今季、2018年のACL(アジアチャンピオンズリーグ)を経験しているメンバーの一人でもあり、新たなアントラーズの歴史を作りたいと意気込む。
「サイドバックに関しては、スプリントがより多く求められ、昨年より前へ速いサッカーを意識しています。僕は出ていく回数が多い分、すごくやりやすさを感じています。自分の武器は運動量やサイドを崩す推進力だと思っています。大樹さん、監督から『どんどんスプリントして前へ出ていけ』と言われているので、スタイルが合っていると感じています」
一方、前日の日本代表のカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選サウジアラビア戦(〇2-0)も話題に。左サイドバックの長友佑都(FC東京)が批判を糧に2ゴールに絡み、さらに無失点に抑えた。その魂のプレーについて印象を問われると、安西は次のように語った。
「代表に選ばれ続ける大変さは、長友佑都くんを間近で見て、どれだけ難しいか分かっています。批判があると、どうしても見たくてもなくても目に入ってきますし、その中で、サウジアラビア戦はクオリティが高く、守備で全然負けていませんでした。限られた時間の中であるにもかかわらず、佑都くんのあのプレーを見ると、僕自身まだまだだなと感じます」
2022年はワールドカップイヤー。もちろん鹿島で結果を残せば、これまで森保ジャパンにも招集されてきた安西にW杯逆転選出のチャンスはある。レネ・スタイルのもと、長友にも中山雄太にもない、武器を示していきたい!
◆【鹿島】どんどん前へ!安西幸輝がレネ・スタイルに好感触「やりやすさ感じる」。長友佑都の日本代表渾身プレーに「自分はまだまだ」(サカノワ)