日刊鹿島アントラーズニュース
Ads by Google
2016年12月26日月曜日
◆スペインの目利きが語る 「鹿島の選手でリーガにも通用するのは誰か」(Sportiva)
https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/football/jleague_other/2016/12/25/post_1186/
「両足で同じようにボールを扱える。その技量の高さが、なにより鹿島の選手の特長だろう。それは世界中どこに行ってもアドバンテージとなる」
ミケル・エチャリ(バスク代表監督)はそう言って、クラブワールドカップで快進撃を見せた鹿島アントラーズの選手を評価した。エチャリは過去にホセバ・エチェベリア、ハビエル・デ・ペドロ、アグスティン・アランサバル、シャビ・アロンソなど、スペインが世界に誇る名選手を発掘、育成してきた。その目利きぶりは、海外でも「ミスタ・パーフェクト」の異名を取るほどだ。
「とても意外だったのは、これだけ有能な選手がいながら、現在の日本代表チームで常時出場している選手がいないこと。私が代表戦で見落としているのか? それとも、この大会だけ鹿島の選手はよかったということか? 鹿島の選手の技術・戦術レベルは総じて高いように見えるが……」
ではエチャリにとって、世界最高峰のリーガエスパニョーラで通用する鹿島の選手は誰なのだろうか?
「リーガで戦うことを想定した場合、どうしてもフィジカルの問題は出てくる。球際での衝突は激しく、そのインテンシティの中でプレーするには、戦闘力も不可欠になる。例えばボランチの選手はどれだけボールスキルが高くても、高さがないだけで、そこを付け狙われる。ポジションが下がれば下がるほど、特に中央ではフィジカルの部分は出てくるだろう。
「リーガで戦うことを想定した場合、どうしてもフィジカルの問題は出てくる。球際での衝突は激しく、そのインテンシティの中でプレーするには、戦闘力も不可欠になる。例えばボランチの選手はどれだけボールスキルが高くても、高さがないだけで、そこを付け狙われる。ポジションが下がれば下がるほど、特に中央ではフィジカルの部分は出てくるだろう。
「遠藤はコレクティブ(組織的)なプレーを理解している。いつも適切なポジションを取っており、守備に回っても相手がPASILLO INTERIOR(バックラインの前)に入ってくるのを遮(さえぎ)っていた。気が利くというのだろうか。味方をサポートしつつ、自分のゾーンに入ってくる敵にすかさず圧力をかけられる。それは攻撃でも同様で、右SBである西大伍の攻め上がりをタイミングよく引き出していた。自らが右サイドから中央に斜めに入るアクションも俊逸だった。
遠藤は戦術的に優れたプレーヤーだが、技術も非凡なものを持っている。左利きでボールタッチが繊細(右足の技術も遜色ない)、シュートの姿勢や(ボール)軌道も悪くない。彼のリーグ戦の記録は把握していないが、ゴール数が多いMFのはず。得点力は彼の重要な武器だろう」
エチャリは激賞する一方、課題も明示した。
「しかし遠藤がリーガで活躍するには、やはり球際での強度を上げる必要があるだろう。今のところ、コンタクトでの激しさがまだ足りない。空中戦の劣勢も、スカウトとしてはマイナス点を入れざるを得ないだろう」
スペインの知将による名選手への分析は細やかで真摯だ。
「私はGKに関しては専門家とは言えない。しかしレアル戦での曽ヶ端準のセービングは安定していた。
攻撃陣でもう1人名前を挙げるとすれば、FWの金崎夢生だろうか。セルヒオ・ラモスとの1対1でもボールを失わず、キープ力の高さを見せた。カウンター型のチームだったらマッチするのではないか。これは鹿島のフィールドプレーヤー全体に言えることだろうが」
この年末にはバスク代表監督としてチュニジア戦で采配を振るうエチャリは、多忙を極める中、今回のリポートをこう締め括っている。
「ひとつだけ言えるのは、『鹿島の選手が世界に誇るべき戦いを演じた』ということだろう。基本的な技術の高さ、安定した集団戦術、そして最初から最後まで戦い抜く敢闘精神。その3点は、トップレベルの選手たちにも匹敵するものだった。その戦いを心から祝福したい」
Ads by Google
日刊鹿島
過去の記事
- ► 2024 (1109)
- ► 2023 (1261)
- ► 2022 (1152)
- ► 2021 (1136)
- ► 2020 (1404)
- ► 2019 (2168)
- ► 2018 (2557)
- ► 2017 (2892)
- ▼ 2016 (2193)
- ► 2015 (1859)
- ► 2014 (2464)