来年5月、ポーランドで開かれるU-20W杯出場権を懸けたAFC U-19選手権準々決勝。28日、U-19日本代表はU-19インドネシア代表を2-0で沈め、世界切符をつかんだ。
■相手の圧に苦しむも、東の強烈ミドルが決まる
日本の先発メンバーは、GK谷晃生(ガンバ大阪)、最終ラインは右からDF菅原由勢(名古屋グランパス)、DF橋岡大樹(浦和レッズ)、DF小林友希(ヴィッセル神戸U-18)、DF東俊希(広島ユース)。中盤、MF齊藤未月(湘南ベルマーレ)とMF伊藤洋輝(ジュビロ磐田)のダブルボランチ。右サイドハーフにMF藤本寛也(東京ヴェルディ)、左に安部裕葵(鹿島アントラーズ)。最前線はFW久保建英(横浜F・マリノス)とFW宮代大聖(川崎フロンターレ U-18)が2トップを組んだ。
インドネシアはグループステージを2勝1敗の2位通過し準決勝に進出。初の世界切符を獲得しようとキックオフ直後から激しい勢いで試合に入る。日本がボールを持てば強烈なプレスをかけ、ボールを奪えば縦に速く攻める。
日本は何度か攻め込むも、相手の粘り強い守備に苦戦。
11分、久保建英のFKを橋岡が頭で合わせてネットを揺らすが、これはオフサイド。14分には藤本が負傷。自ら×印を出し担架に乗って交代、斉藤光毅(横浜FCユース)が入る。直後、右SB菅原のアーリークロスに安部がダイビングヘッドで飛び込むも、ゴールならず。
24分、右サイドで仕掛けた斉藤光がファウルをもらいFKのチャンス。キッカーは久保。右コーナー付近からファーサイドに浮いたボールを送るも合わない。34分には、久保と斉藤光のパス交換から、再びFK。ペナルティーエリア右角手前から久保が直接ニアを狙うが、わずかに右に逸れる。なかなかこじ開けられない日本だったが、40分、やっと試合が動く。伊藤の横パスを受けた左SBの東がペナルティーエリア左手前から左足一閃。強烈な弾道がゴールに突き刺さった。
日本は1-0でリードし前半を折り返す。
■豪雨と大歓声の中、激しさを増す試合
後半、雨が徐々に激しくなってくる。1点を追うインドネシアは積極的に攻めに来る。チームに呼応するかのように7万人の大観衆もホームチームを後押しする。
先に動いたのは影山雅永監督。60分、安部に代えてFW田川亨介(サガン鳥栖)を投入。5分後、日本のピンチ。MFラムダニが左サイドから斜めにスルーパスを送るとナナメに走り込んできたMFスラエマンが裏に抜け出し、GK谷と1対1に。ここは谷が飛び出しセーブした。3分後にも再び日本のピンチ。インドネシアのFK。ラムダニが直接狙うもGK谷が右手1本ではじき出した。
ピンチを切り抜けた日本は、71分、久保がドリブルで右サイドから進入、中央に折り返すと合わせたのは宮代。日本はスコアを2-0とした。74分にはインドネシアが1枚目の交代、DFラディティアに代えて、攻撃的な選手リバウドを投入、攻撃的な姿勢を強める。
雨がさらにひどくなり雷も鳴る中、試合は激しさを増す。79分には菅原のクロスに田川が右足で合わせるが、これは枠の右に外れた。アディショナルタイムは3分。あきらめないインドネシアは運動量が落ちず、日本陣内に攻め込む。48分、久保に代えてDF瀬古歩夢(セレッソ大阪U-18)。試合はそのままタイムアップ。日本は2-0で雨中の激闘を制し、2大会連続のU-20W杯出場権を獲得した。
試合後、影山監督は「後半インドネシアが勢いを持ってきたが、選手たちの集中力は高かった。出る人カバーする人。危険なシーンもあったが、彼らはよくコミュニケーションを取れていた」と評価。そしてW杯出場権は「最低限の目標。次は目標を上げて優勝を狙っていきたい」と力強くコメントした。
日本はこの後、11月1日、サウジアラビアとオーストラリアの勝者と準決勝を戦う。
■AFC U-19選手権インドネシア2018(いずれも日本時間)
10月19日(金)21:00 日本代表 5-2 北朝鮮代表
10月22日(月)21:00 日本代表 3-1 タイ代表
10月25日(木)18:00 日本代表 5-0 イラク代表
10月28日(日)21:30 準々決勝 日本代表 2-0 インドネシア代表
11月1日(木)21:30 準決勝 日本代表 vs サウジアラビアとオーストラリアの勝者
11月4日(日)21:30 決勝
◆豪雨の“完全アウェイ“。U-19日本代表がインドネシアを下し、2大会連続U-20W杯出場を決める!(GOAL)