日刊鹿島アントラーズニュース
Ads by Google
2017年6月10日土曜日
◆【岩政大樹 オン・ザ・ピッチ】大迫、ギリギリの場面の一歩に「おっ」(報知)
◆キリンチャレンジカップ2017 日本1―1シリア(7日・東京スタジアム)
7日の国際親善試合、日本代表対シリア戦は1―1のドローに終わった。13日のW杯アジア予選、イラク戦へこの一戦をどう見るか。元日本代表DF岩政大樹(35)=東京ユナイテッド=がコラム「オン・ザ・ピッチ」で、迫った。同コラムは現役選手ならではの目線から、勝敗を分けたポイントや選手心理を記していく。7月からは隔週で連載し、日本代表やJリーグの試合など随時掲載予定。
シリア戦はテレビ観戦でしたが、テレビで試合を見るときは選手の表情に注目しています。人の心理は顔に表れます。気持ちも表情から読み取れます。
シリア戦で「おっ」と思ったのは大迫選手でした。試合が開始して少しした時の、アップで映し出された表情。決して前のめりになりすぎず、胸ではなく腹のあたりに力を込めているような自信、覚悟。そして、そこに余裕や冷静さが感じられました。対峙(たいじ)した相手選手にすれば、最も怖い選手だったと思います。
実際に、大迫選手は見事でした。ゴールこそなかったものの、ほとんどの場面でボールを奪われることなくキープし、チャンスに絡んでいました。一番前にいる選手がそれだけボールを収めることができれば、自然にチームはうまく回ります。なぜなら他の選手は常に前向きでボールを受けることができるからです。
特に、今野選手のゴールにつながった長友選手にボールを出したシーンのようなギリギリの場面で「一歩」が出るのは心と体の状態がいいからです。
その視点で見ると、シリア戦ではそうした「一歩」を出せていた選手は限られていました。心、もしくは体の状態が整っていなかったのでしょう。サッカーは広いピッチで行われますが、勝負を分けるのはほんの「一歩」、数センチです。それを生むには心も体も整っている必要があります。
結果にはいつも理由がありますが、シリア戦では試合を決めるだけの状態にある選手が、表情からはあまり多くないように感じました。次のイラク戦はW杯予選です。選手たちも心と体を整えてくるでしょう。アウェーでの戦いともなり、いろいろな意味でシリア戦とは全く別物となります。
その試合で選手たちはどんな表情でピッチに立つのか。シリア戦と重ね合わせて見てみたいと思います。(東京ユナイテッド、元日本代表DF)
◆岩政 大樹(いわまさ・だいき)1982年1月30日、山口・周防大島町生まれ。35歳。岩国高、東京学芸大を経て、2004年に鹿島入り。高さを武器にセンターバックとしてタイトル獲得に貢献した。日本代表では南アフリカW杯でメンバー入り。14年にテロ・サーサナ(タイ)、15年から2年岡山でプレー。現在は関東1部の東京ユナイテッド(文京区)で選手兼コーチを務める。数学の教員免許を持つ。国際Aマッチ8試合0得点。J1通算290試合35得点。J2通算82試合10得点。187センチ、85キロ。既婚。
http://www.hochi.co.jp/soccer/japan/20170608-OHT1T50282.html
Ads by Google
日刊鹿島
過去の記事
- ► 2024 (1109)
- ► 2023 (1261)
- ► 2022 (1152)
- ► 2021 (1136)
- ► 2020 (1404)
- ► 2019 (2168)
- ► 2018 (2557)
- ▼ 2017 (2892)
- ► 2016 (2193)
- ► 2015 (1859)
- ► 2014 (2464)